人生の不足要素 — 検討・相談ロードマップ
- バージョン: v0.1(初版)
- ステータス: ドラフト
- 親文書:
docs/requirements.md(人生運用システム要件定義書)
docs/happiness-framework.md(幸福の定義・接近プロセス・汎用能力)
docs/continuation-system.md(継続機構設計書)
docs/genius-project.md(天才化プロジェクト)
- この文書の役割: 既存ドキュメント群を通読して洗い出した「人生をうまくやるのに足りない要素」について、どの順番で・何を・どの専門家知見を使って検討・相談するかを決める。あわせて、相談そのものが汎用能力(G1〜G8)の訓練になるよう設計する。
0. このロードマップの使い方
0.1 前提
- 設計文書は既に厚い。足りないのは主に 決定(初期パラメータ) と 人生領域の空白 である。
- 相談の目的は「正解を一気に決める」ことではない。目的は次の 3 つだけ。
- 次の 1 手(環境調整)を 1 つ決める
- 記録で検証可能な仮説を 1 つ置く
- 相談プロセス自体で汎用能力を 1 つ鍛える
0.2 相談セッションの共通型(毎回これだけ)
所要は 30〜45 分上限。週次レビュー(15 分)とは別枠。月に最大 2 セッションまで(MP 節約。要件 2.3 原理 2)。
1. 今日鍛える汎用能力を G1〜G8 から 1 つ指名する(2 分)
2. アジェンダ(当該フェーズの問い)を読む(3 分)
3. 専門家レンズを 1〜2 個だけ通す(10〜15 分)
4. 仮説を 1 文で書く(5 分)
5. 次の 2 週間の環境調整を 1 つ決める(5 分)
6. 「完了の自己承認」を言う(Tiny Habits / Fogg)
縮退規定: HP が低い週はセッションをスキップしてよい。飛ばしたセッションは「遅れ」ではなく「未実施」。復帰カード(継続機構 カード 5)と同じ解釈を適用する。
0.3 能力が伸びる理由(設計意図)
Ericsson の意図的練習に合わせ、各セッションは「快適圏の少し外」の問いだけを扱う。曖昧な人生論を漫然と語らず、仮説→環境調整→記録→照合の短いループにする。これは happiness-framework の G4(問題分解と仮説思考)そのものであり、仕事スキルと二重取りできる。
1. 全体順序(なぜこの並びか)
順序は次の 4 原理で決めた。
| # |
原理 |
出典・根拠 |
含意 |
| R1 |
HP が MP に先行する |
requirements 2.3 / Matthew Walker『Why We Sleep』 |
睡眠・食事・医療の土台が先。意味論やキャリア論を先にやると、疲弊した操縦者が空中戦をする |
| R2 |
観測なき改訂は禁止 |
Gilbert(感情予測の誤り)/ happiness M-03 |
記録が回る前に幸福定義や意味を確定しない。まずフェーズ 0 を動かす |
| R3 |
関係の質は長期幸福の最大予測因子 |
ハーバード成人発達研究(Waldinger) |
土台が回り始めたら、W6 の相手指定を早めに置く。拡大はしない |
| R4 |
Meaning は帰納する |
happiness GAP-3 / M-06 / Seligman PERMA の Meaning |
「人生の目的」を早期に決めない。四半期ごとの意味瞬間の蓄積が先 |
[Phase A] 起動の確定 …… 既に設計済みの外骨格を実際に回す
↓
[Phase B] 身体の底上げ …… 睡眠・食事・医療の判断枠
↓
[Phase C] 関係の最小維持 …… W6 相手・エスカレーション人間
↓
[Phase D] 資源の安全網 …… 金銭・住環境
↓
[Phase E] 成長レーンの初期配置 …… 主活動・協働・遊び
↓
[Phase F] 親密さと所属 …… パートナーシップ・家族・コミュニティ
↓
[Phase G] 方向の帰納 …… 意味・長期キャリア・文書統合
やらないこと: 全フェーズを一気に消化しない。1 フェーズにつき相談 1〜2 回、観測 2〜4 週間を目安に次へ進む。天才化プロジェクト(genius-project §3)と同じ「2 週間に 1 つ」の速度感を守る。
2. Phase A — 起動の確定(設計を現実に接地する)
目的: 文書の外骨格を、記憶ゼロで回る状態にする。ここが未完だと、以降の検討はすべて机上になる。
既存の完成品: docs/continuation-system.md §9(30 分セットアップ)
A-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
既存 OQ |
決める粒度 |
| A1 |
記録置き場(デジタル / 紙) |
OQ-C4 |
どちらか 1 つ。完璧さ不要 |
| A2 |
日次通知のアンカー習慣 |
OQ-C1 |
「歯を磨いたら」「風呂から出たら」など、ほぼ毎日起きる行動 1 つ |
| A3 |
週次カードの曜日・時刻と抱き合わせる楽しみ |
OQ-C2 / OQ-05 |
曜日 1・飲み物 or 音楽 1 |
| A4 |
HP/MP の 5 段階の目安(粗い版で可) |
OQ-01 |
各レベルを 1 語〜1 短文。後で改訂してよい |
A-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Barkley(ADHD 臨床) |
実行機能は「知識」では補えない。point of performance に合図を置け |
「覚えられるか」ではなく「その瞬間に何が視界に入るか」で A1〜A3 を選ぶ |
| Fogg(Tiny Habits) |
行動は既存習慣の直後に極小サイズで接続する |
日次は 30 秒・1 行のみ。追加習慣を同時に立ち上げない |
| Gollwitzer(実行意図) |
if-then 形式は想起率を上げる |
すべての決定を「X したら Y」で書く |
| Marlatt(再発予防) |
lapse と relapse を分ける。復帰手順を事前に持つ |
セットアップ完了=カード 5 が手元にあること、と定義する |
A-3. このフェーズで鍛える汎用能力
- 主: G1 立ち上げ設計(トリガー配置・摩擦削減)
- 副: G6 中断・再開技術(復帰カードの存在確認)
A-4. 完了の定義
- 通知 3 本 + カード 5 枚 + 記録置き場が実在する
- 日次 1 行が 連続である必要はなく、2 週間のうち半分以上の日で書けている
- 空白があってもカード 5 で復帰できることを 1 回以上実証している(AC-01)
A-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「就寝前に確実に手元にあるものは、スマホか紙か」
- 「毎日ほぼ必ず起きる行動で、HP が低い日にも残るものはどれか」
- 「週次 15 分を『義務』ではなく『楽しみの直後』にするなら、何と抱き合わせるか(Milkman の誘惑バンドル)」
3. Phase B — 身体の底上げ(HP の土台)
目的: 幸福介入で効果量が大きい基礎(P1)を、筋トレ文書並みの運用に引き上げる。意味やキャリアより先。
B-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
決める粒度 |
| B1 |
睡眠固定の if-then(就寝準備の開始トリガー、スマホ充電場所) |
天才化 §2.6-1 をそのまま採用するか、自分用に 1 箇所だけ変えるか |
| B2 |
食事の最低限ルール(タンパク質配分・欠食時の縮退食) |
「理想メニュー」ではなく、HP1〜2 の日でも実行できる 3 選択肢 |
| B3 |
医療・カウンセリングの判断枠(OQ-04) |
「今すぐ受診する/しない」ではなく、受診を検討するシグナルを 3 つ先に書く |
| B4 |
HP 回復行動リスト(L2-06)の初版 |
5〜8 項目。選ぶだけで使える形 |
B-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Matthew Walker |
睡眠不足は学習・情緒・代謝・免疫をまとめて削る。天才化より睡眠が勝つ |
B1 が全 GP 要件より上位、を再確認してから他を話す |
| Deci & Ryan(SDT) |
活力(vitality)は自律・有能・関係の充足の結果 |
「エネルギーを出す方法」を探さず、睡眠・食事・感覚負荷の除去を打ち手にする(GAP-4) |
筋肥大の回復科学(既存 muscle-building-knowledge.md) |
合成は寝て食べている間に起きる |
トレ計画より睡眠・タンパクを先に固定する |
| 臨床心理の段階的ケア |
自助 → 相談 → 専門治療の階段 |
B3 は「専門家に丸投げ」ではなく、continuation §7 の第 3 段と接続する判断枠にする |
| Kristin Neff(セルフ・コンパッション) |
失敗時に友人のように自分を扱う |
睡眠が崩れた週を自己批判の材料にしない。環境調整に変換する |
B-3. 鍛える汎用能力
- 主: G5 エネルギー会計(活動の HP 収支を見積もる)
- 副: G8 メタ認知(崩れた事実 → 環境調整)
B-4. 完了の定義
- 就寝準備の if-then が 1 本、物理配置まで含めて存在する
- HP 低下時の縮退食・縮退ケアが紙 or メモに書いてある(L2-05/07)
- 「受診を考えるシグナル」が 3 つ言語化されている(実行は必須ではない)
B-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「睡眠と深化セッションが衝突したら、どちらを捨てるか(答えは睡眠、を自分の口で言う)」
- 「HP1 の夜に、冷蔵庫から出せるものは何か」
- 「2〜3 ヶ月の完全停止+HP 恒常低下、以外に、専門家相談を検討するサインはあるか」
4. Phase C — 関係の最小維持(W6 と安全網の人間)
目的: 長期幸福の最大予測因子を枯らさない。拡大目標は設定しない(requirements 第 4 章 W6)。
C-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
既存 OQ |
決める粒度 |
| C1 |
「ただ一緒にいる」最初の相手 1 人 |
OQ-H2 |
既存の関係から選ぶ。新規開拓はしない |
| C2 |
エスカレーション第 2 段の安否確認相手 |
OQ-C3 |
C1 と同一でも可。依頼文は continuation §7 のまま |
| C3 |
週 1 の非生産的接触の形 |
— |
通話 / ご飯 / 雑談のどれか。所要上限を先に決める |
| C4 |
CON-01 保護(人数・頻度・逃げ道) |
L2-15 |
「キャンセルしてよい口実」を 1 つ事前に持つ |
C-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Waldinger / ハーバード成人発達研究 |
幸福と健康を最も強く予測するのは関係の質 |
「生産的でない付き合い」を切り捨てない、を再確認する(GAP-2) |
| Bowlby / Ainsworth(愛着) |
安全基地がある人は探索できる |
W6 は成果のための社交ではなく、探索(成長・創作)の安全基地 |
| Edmondson(心理的安全性) |
懸念を口に出せる関係が学習を生む |
相手選定の基準に「弱音を 1 言言っても関係が壊れなさそうか」を入れる |
| body doubling(ADHD 実践知) |
人がいる場では行動が起きやすい |
週次レビューを「人がいる場所でやる」オプションと接続してよい |
| Fromm『愛するということ』 |
愛は感情ではなく実践。自己への配慮を犠牲にしない |
C4 の逃げ道は冷たさではなく、持続可能な愛の条件 |
C-3. 鍛える汎用能力
- 主: G7 協働技術(期待値調整・無理のない撤退)
- 副: G5 エネルギー会計(接触の HP コスト見積もり)
C-4. 完了の定義
- 相手の名前(または呼び方)がカード 2 / 月次チェックに埋まっている
- 安否確認の依頼を 一度だけ 伝え終わっている、または「今四半期は保留」と明記している
- 月次カードの「ただ一緒にいる接触はあったか」が Yes/No で答えられる状態
C-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「成果物がなくても会いたい/話したい人は誰か(ゼロなら、いちばん摩擦が低い既存接点は誰か)」
- 「30 分で終われる形は何か」
- 「キャンセル理由を先に共有しておくなら、どの一文が一番自分を守るか」
5. Phase D — 資源の安全網(金銭・住環境)
目的: 操縦者の不安が MP を常時食わない状態をつくる。人生 OS にほぼ空白の領域。
D-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
決める粒度 |
| D1 |
月次の現金フローの見える化(手取り・固定費・可変費の 3 行で可) |
家計アプリの完璧化は禁止。月 1 回 10 分で更新できる表 |
| D2 |
緊急予備資金の目標水準(生活費 × N ヶ月) |
N は 1 から始めてよい。到達前でも「方針がある」こと自体が不安を下げる |
| D3 |
浪費と投資の境界ルール(服の 72 時間ルールの一般化) |
高額・不可逆な支出だけ Type 1(Bezos)。それ以外は Type 2 |
| D4 |
住まい・感覚負荷の点検(騒音・光・通勤・物量) |
「理想の家」ではなく、HP を削っている環境要因を 1 つ特定し、1 つだけ変える |
| D5 |
意思決定の外部化(服・朝食など既に一部あり) |
毎朝の選択コストが残っている領域を 1 つ潰す |
D-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Kahneman |
損失回避・メンタルアカウンティング。不安は計算より物語で増幅する |
「正確な最適化」より「見える化と単純ルール」を優先 |
| Bogle / 長期投資の常識 |
複雑な商品より低コスト・分散・継続 |
D2 は投資商品選びより、まず現金クッション |
| Ramsey 的緊急資金の考え方(流派は問わず共有される実務知) |
少額でも「予備」があると意思決定が穏やかになる |
完璧な金額より、口座を分ける行為そのもの |
| Bezos(一方通行/両開きドア) |
可逆な決定は速く、不可逆だけ慎重に |
服・ガジェット・サブスクは Type 2。引っ越し・退職は Type 1 |
| 環境心理学 / 感覚処理(ASD 傾向 CON-01) |
環境刺激は意志では遮断しにくい |
D4 は内省より物理対策(耳栓・遮光・動線) |
| Baumeister(意思決定疲労) |
選択は資源を食う |
D5 はファッション戦略の延長として「朝の選択を減らす」 |
D-3. 鍛える汎用能力
- 主: G4 問題分解と仮説思考(不安を「測れる変数」に落とす)
- 副: G1 立ち上げ設計(ルールの環境化)
D-4. 完了の定義
- 月次 3 行キャッシュフローが 1 ヶ月分以上存在する
- 緊急予備の目標 N と、今の到達率が 1 行で言える
- 住環境の「HP を削る要因」と「今月の 1 対策」が書かれている
D-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「お金の不安が一番大きいのは『足りない』か『見えていない』か」
- 「服の 72 時間ルールを、他の支出にそのまま移植できるか」
- 「通勤・騒音・散らかりのどれが、いちばん HP を削っているか(体感で 1 つ)」
6. Phase E — 成長レーンの初期配置(主活動・協働・遊び)
目的: RAW-05 の全領域を同時全力にしない。主活動 1 + 維持、に落とす。あわせて「何も産まない暇」を正当な枠として確保する。
E-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
既存 OQ |
決める粒度 |
| E1 |
最初の主活動 |
OQ-02 / OQ-G1 |
音楽 / 英語 / 仕事スキル / 美容 / ファッションから 1 つ。「今いちばんエネルギーが湧くもの」 |
| E2 |
各領域の維持の最小単位 |
L2-12 |
領域ごとに「これがあれば止まっていない」行動 1 つ |
| E3 |
協働的創作の最初の仕掛かり |
OQ-03 / OQ-G4 |
小さくてよい。届け先 1 人でも可 |
| E4 |
深化セッションの発火 if-then |
OQ-G2 |
アンカー 1・道具配置 1 |
| E5 |
遊び・余暇の枠(成長にも創作にも載せない時間) |
— |
週のどこかに「目的なし枠」を 1 つ。計測しない(T4 対策) |
| E6 |
味わい 1 語の運用定着 |
OQ-H4 |
日次 1 行に既に含まれる。追加ツールは作らない |
E-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Csikszentmihalyi(フロー) |
挑戦と能力の釣り合いで没頭が起きる |
主活動は「少し難しいが着手できる」ものを選ぶ |
| Ericsson(意図的練習) |
漫然とした時間は熟達にならない |
E4 で「鍛える 1 点」をセッション前に決める型を確認 |
| Seligman PERMA |
Positive Emotion / Engagement / Relationships / Meaning / Accomplishment |
E5 の遊びは P(快)の供給。成長(A)に変換しなくてよい |
| Huizinga / Stuart Brown(遊び) |
遊びは自発性・手段目的の逆転・低リスクが本質 |
「生産性のない暇」を欠陥扱いしない。W5 の実装でもある |
| Ibarra(Working Identity) |
アイデンティティは思索より小さな実験で変わる |
E1 は永続宣言ではなく 1〜3 ヶ月の実験(L2-11) |
| ヘドニック・トレッドミル(T1) |
達成の幸福は順応で消える |
E5 を入れないと、成長レーンだけが自己価値になる(T3) |
E-3. 鍛える汎用能力
- 主: G2 練習設計(弱点特定・負荷の絞り)
- 副: G3 学習法(想起・間隔の考え方を主活動に 1 つ入れるか審議)
- 既定指名が残っているなら G6 を継続(G-05)
E-4. 完了の定義
- 主活動名と維持単位一覧がメモにある
- 協働の仕掛かりが 1 つ「仕掛かり中」である(AC-04)
- 遊び枠がカレンダーか if-then に存在する(中身の記録は任意・推奨しない)
E-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「先週、時間を忘れた活動は何か(それが主活動候補)」
- 「公開が怖いなら、誰か 1 人に渡す完成物で十分か」
- 「成長ログに載せたくない楽しみは何か。それを週に一度、意図的に守るか」
7. Phase F — 親密さと所属(パートナーシップ・家族・コミュニティ)
目的: 愛の実践体系(love-practice.html)を一般論から、特定の関係の運用に落とす。Phase C の W6 を拡張するが、同時に複数の新関係を立ち上げない。
F-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
決める粒度 |
| F1 |
親密なパートナーシップの現状認識(いない / 探している / いる) |
状態の命名だけ。戦略の完成は急がない |
| F2 |
いる場合: 関係の「注意の家計簿」で偏りを見る |
love-practice Ⅵ層。週の注意配分を 1 回観測 |
| F3 |
いない / 探している場合: 探す活動の HP 予算 |
週あたり上限時間。超過禁止。CON-01 保護 |
| F4 |
家族との距離とケアの最低方針 |
「頻度」「話題の境界」「自分が削られない条件」を 1 枚に |
| F5 |
コミュニティ所属(成果なしで居られる場) |
候補 0〜1。なければ「今期は作らない」も正当な決定 |
| F6 |
愛の実践ドリルのうち、今四半期にやるもの 1 つ |
全部やらない。Ⅳ層から 1 つ |
F-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Gottman |
修復試行の受容、ターンに向かうこと、4 つの騎士(批判・防衛・軽蔑・石壁) |
既存パートナーがいる場合の点検レンズ |
| ** Levine / Heller(愛着スタイル実務)** |
不安型・回避型のトリガーを知ると衝突が減る |
自己認識仮説として扱う(診断しない) |
| Simone Weil |
注意こそが最も稀な寛大さ |
F2 は「愛があるか」ではなく「注意を払ったか」で測る |
| Dunbar |
維持できる関係数には上限がある |
F5 の拡大を禁じ、深い少数を優先 |
| Putnam(社会関係資本) |
弱い紐帯にも価値があるが、コストもある |
CON-01 を持つ運用では弱い紐帯の量産はしない |
| 愛の実践体系(既存) |
愛は感情ではなく注意の持続的実践 |
F6 は体系の再発明ではなく、既存ドリルの選択 |
F-3. 鍛える汎用能力
- 主: G7 協働技術(期待値・撤退・フィードバック)
- 副: G8 メタ認知(関係の事実と解釈を分ける)
F-4. 完了の定義
- F1 の状態が 1 語で書けている
- 家族方針 1 枚、または「今期は触らない」と明記
- 四半期で回す愛のドリルが 1 つ指名されている
F-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「関係でいちばん HP を削っているパターンは、批判か、曖昧さか、頻度か」
- 「家族との連絡を『義務』から『選択』に戻すなら、何を減らせるか」
- 「成果のない集まりに、月 1 回なら行ける場はあるか」
8. Phase G — 方向の帰納(意味・キャリア・統合)
目的: GAP-3(Meaning)と長期キャリアを、早期の空論ではなく記録から帰納する。文書群の発見可能性も整える。
G-1. 検討アジェンダ
| ID |
検討・相談すること |
既存 OQ |
決める粒度 |
| G1 |
四半期ごとの「意味があった瞬間」ログの読み合わせ |
OQ-07 / M-06 |
まだ答えを出さない。パターンの仮説を 1 つ |
| G2 |
幸福ポートフォリオの予測誤差レビュー |
M-01〜07 |
要素の追加・削除・重みは四半期に 1 回まで |
| G3 |
長期キャリアのレーン仮説 |
— |
「今の仕事をどう位置づけるか」を 1 仮説。転職宣言は不要 |
| G4 |
仕事スキル(G4)と私生活の主活動の接続 |
work-protocol / genius |
二重取りできているかを点検 |
| G5 |
文書の入口整備(index への Life OS 導線) |
— |
読む順序を 1 本の索引にする |
| G6 |
天才化ダイヤルの点検 |
genius §2.4 |
守れなかった要件は要件側を改訂 |
G-2. 専門家レンズ
| レンズ |
知見 |
この相談での使い方 |
| Frankl(意味への意志) |
意味は与えられるより、応答・創造・態度で見いだされる |
G1 は「大きな使命」探しではなく、既に起きた瞬間の収集 |
| Seligman Meaning |
自分より大きなものへの所属・貢献 |
協働(W2)や教える場(GP-12)の記録と照合する |
| Ryff の人生の目的因子 |
目的は well-being の一因子だが、唯一の因子ではない |
Meaning 欠落を自己欠陥にしない(M-04) |
| Schein(キャリア・アンカー) |
人が捨てられない価値観(専門・安定・自律・奉仕等) |
G3 の仮説をアンカー語彙で一時的にラベルする |
| Ibarra |
先にアイデンティティを決めてから動くのではなく、小さな役割実験で探す |
キャリアも L2-11 と同じくローテーション可能な実験とみなす |
| McAdams(物語的アイデンティティ) |
人は自分を物語として統合する |
四半期レビューで「今期の物語」を 5 行以内で書いてよい |
G-3. 鍛える汎用能力
- 主: G8 メタ認知・振り返り
- 副: G4 問題分解(人生満足の予測誤差を構造化)
G-4. 完了の定義(このフェーズは「完了」より「初回実施」)
- 意味瞬間ログが 1 四半期分以上ある
- キャリア仮説 v0.1 が 5 行以内である
- index または同等の入口から Life OS 文書に辿れる
G-5. 相談で出してよい問い(例)
- 「この 3 ヶ月で、あとから思い出すと胸が温かかった瞬間はいつか(大きさ不問)」
- 「定義上は満ちているはずなのに虚しかった週はあったか(予測誤差)」
- 「今の仕事を失っても残したい技能は何か(アンカーの手がかり)」
9. フェーズ横断の相談カレンダー(目安)
HP/MP に応じて前後してよい。数字は「目安」でありノルマではない。
| 通算の目安 |
フェーズ |
相談回数の目安 |
並行して回す運用 |
| 0〜2 週 |
A 起動 |
1(セットアップ兼) |
日次 1 行のみ |
| 3〜6 週 |
B 身体 |
1〜2 |
睡眠 if-then |
| 7〜10 週 |
C 関係 |
1 |
週次カードの W6 行 |
| 11〜14 週 |
D 資源 |
1〜2 |
月次 3 行家計 |
| 15〜20 週 |
E 成長 |
2 |
主活動ギア制・遊び枠 |
| 21〜26 週 |
F 親密さ |
1〜2 |
ドリル 1 つ |
| 各四半期 |
G 方向 |
1(四半期カードに相乗り可) |
意味瞬間の蓄積 |
同時進行の禁止: A が完了定義を満たす前に B 以降の本格検討に入らない。例外は B3(医療シグナル)だけ——危険信号は順序を飛び越えてよい。
10. 各相談の成果物テンプレ(コピペ用)
# 相談ログ YYYY-MM-DD / Phase X
- 指名した汎用能力: G?
- HP/MP(当日): HP? MP?
- 使った専門家レンズ: (1〜2 個)
## 仮説(1 文)
-
## 次の 2 週間の環境調整(1 つだけ)
- if-then:
- 物理配置:
## 観測方法(何を見れば仮説が検証できるか)
-
## やらなかったこと(スコープ外)
-
## 次回に持ち越す問い
-
記録置き場が日次 1 行と同一ファイルなら、相談ログは別見出しか別ファイルにし、30 秒記録を汚染しない(OQ-G3 と同型の判断)。
11. 能力成長との対応表(一覧)
| フェーズ |
主に伸びる G |
仕事への二重取り |
| A 起動 |
G1, G6 |
着手摩擦の削減、中断メモ |
| B 身体 |
G5, G8 |
繁忙期の縮退運転設計 |
| C 関係 |
G7, G5 |
ステークホルダー期待値調整 |
| D 資源 |
G4, G1 |
可逆/不可逆の意思決定、不安の変数化 |
| E 成長 |
G2, G3, G6 |
意図的練習、学習法 |
| F 親密さ |
G7, G8 |
フィードバックの授受、境界設定 |
| G 方向 |
G8, G4 |
仮説検証、物語としての振り返り(AAR と同類) |
12. 専門家知見の総索引(本ロードマップで参照したもの)
| 領域 |
名前・枠組み |
主に効くフェーズ |
| 実行機能・ADHD |
Barkley |
A, B |
| 習慣 |
Fogg, Clear, Gollwitzer |
A, E |
| 再発予防 |
Marlatt |
A |
| 睡眠 |
Walker |
B |
| 動機・活力 |
Deci & Ryan (SDT) |
B, E |
| セルフ・コンパッション |
Neff |
B, G |
| 長期幸福 |
Waldinger(ハーバード成人発達) |
C, F |
| 愛着 |
Bowlby / Ainsworth |
C, F |
| 心理的安全性 |
Edmondson |
C |
| 愛の実践 |
Fromm, Weil, Gottman |
C, F |
| 意思決定・不安 |
Kahneman, Baumeister |
D |
| 可逆意思決定 |
Bezos Type 1/2 |
D |
| フロー・熟達 |
Csikszentmihalyi, Ericsson |
E |
| 遊び |
Huizinga, Stuart Brown |
E |
| アイデンティティ実験 |
Ibarra |
E, G |
| 幸福の構成 |
Seligman PERMA, Ryff, Diener |
E, G |
| 意味 |
Frankl, McAdams |
G |
| キャリア |
Schein アンカー |
G |
| 関係数の上限 |
Dunbar |
F |
| 学習転移 |
学習科学(想起・間隔) |
E |
| 既存 Life OS |
requirements / happiness / continuation / genius / work-protocol / love-practice |
全体 |
13. 未決事項(この文書分)
- OQ-R1: 相談相手は誰か(自分一人の構造化内省 / 信頼できる他者 / 専門家)。Phase によって変えてよい。
- OQ-R2: 相談ログの置き場(記録置き場と同居か分離か)。
- OQ-R3: Phase D の家計 3 行を、月次カード(継続機構)に 1 行追記するか。追記するなら四半期カードでのみ文面改訂。
- OQ-R4: Phase F を「今期はスコープ外」と宣言する条件(例: HP 平均が低い、転居・繁忙が重なる)。
14. 改訂履歴
| 版 |
内容 |
| v0.1 |
初版。不足要素の検討順序(Phase A〜G)、各フェーズのアジェンダ・専門家レンズ・鍛える汎用能力・完了定義・相談テンプレを定義 |